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前回のアメマス釣行から1ヶ月。

仕事が多忙を極め『行きたくても行けない』悶々とした日々が続いた。
あちこちの釣友から寄せられる『70オーバーが釣れた』『爆釣!!』などの羨ましい話はストレスに拍車をかける材料でしかなく、逆恨みの様な感情を抱きつつ我慢に我慢を重ねた1ヶ月。
ようやく竿を振れる日がやってきた。

今頃になるとアメマスの多くは産卵を終え、海に帰る個体が増えて来る。
魚体のパワーや太さはやや落ちるものの、産卵後の体力回復に懸命なアメマスは異常な程の食欲を見せる為『ワンキャスト・ワンフィッシュ』の数釣りが楽しめる時期である。
おまけに釣れる魚のアベレージはどんなに小さくても40cm後半。楽しくない訳がない。

この日はあちこちの釣友が集まり、私を含めて7人での釣行となった。
ポイントは前回と同じ。河原が広くのびのびとキャスティングできる。
到着後、点在する緩い深みに分散し実釣開始。
予想通り幾らもしない内にあちこちから歓声が上がり、竿が曲がり始める。
ダブルヒットは当たり前。時折3、4人の竿が同時に曲がる事もあった。

使用したのはこの時期の定番であるエッグフライ。
日が昇り、暖かくなってからはドライで釣果を出す友人もいた。この日は約500mの区間で丸1日移動もせず遊ばせてもらったが、7人全員が2ケタ越えの釣果に恵まれ、アベレージも50cmを切らない状態と自然河川で天然魚を相手にした釣行としては信じられない結果となった。
そしてこれがこの時期のアメマス釣りの魅力でもある。

仲間で集まり、ワイワイやりながら素晴らしいコンディションの天然魚と遊びシーズンを終える……。
何とも贅沢極まりない環境を与えてくれる北の大地に感謝である。

年々認知度が上がり、釣り人の数も増えている秋のアメマス釣り。
人気が上がり活気が出るのは良い事だと思うが、比例してゴミが目立つのが残念でならない。
この季節にこんな楽しい釣りができるフィールドは滅多にない。

『遊ばせてもらっている』という謙虚な気持ちを忘れずにしたいものだと思う。(レポート:I氏)

2007年10月

道東の河川

使用タックル
ロッド:9f#6
リール:GRAIN FALXT
ライン:WF#6